16:作品の準備/NFTの裏道

さて、ここまではもっぱらNFTアートを販売するための準備について書いてきました。
暗号通貨の交換所やウォレットに関してですね。
今後はそこにマーケットプレイスが加わり、その都度いろんな問題につまずくことになりますが、このあたりで少し作品についてもふれておきたいと思います。
というのも、マーケットプレイスは文字通り『市場』ですから、そこでどんなものを売るかも重要だからです。

作品に関しては、オーソドックスな平面画像。
ただし、コンセプトアート色が強いので、ちょと哲学的・パズル的な内容になっています。
テーマは『デジタル数字』です。

実は、発想自体は四半世紀ほど前にさかのぼります。
美大生の頃に読んだ、高山宏さんの著書『メデューサの知』に掲載されていた『普遍言語』運動が発想のきっかけでした。
普遍言語というのは、物と一対一対応で存在する言語体系で、しかも名称を知れば、それがどんなものかわかるという画期的なシステムです。
もちろん、実際にはそんな離れ業はできるはずもなく、言語学者たちの見果てぬ夢だったのですが、発想自体はとてもおもしろいですよね。

そのことに触発されて、アルファベットの対称性を使って作品名とイメージを関連づけられないか考えたのが始まりでした。
しかし、アルファベット26文字は要素が多過ぎた上に、形の整合性・関連性が薄く、うまくいきません。
続いてチャレンジしたのが、デジタル数字だったのです。
やってみると、デジタル数字の形には、いくつもの偶然が潜んでいました。
特に、対称性です。

デジタル数字は、対称性により2個づつ/5組のカップルに分けることができます。
具体的には、『0と8』『1と3』『2と5』『4と7』『6と9』
それぞれの特徴は、以下の通りです。

0と8:それぞれが、上下左右の点対称かつ線対称です

1と3:それぞれが、上下の線対称です

2と5:お互いに、線対称の関係にあります

4と7:いかなる対称構造も持っていません

6と9:お互いに、点対称の関係にあります

わたしは人知を超えた『偶然』に接することが大好きで、そのことに大きな喜びを覚えます。
デジタル数字の対称性は、誰かが意図的に設計したものではなく、人類全体でつくり上げた『偶然』なんですね。
それは『誰のものでもないセレンディピティイ(素敵な偶然)』だと言えるでしょう。

そして、デジタル数字には、構成要素の入れ子構造や要素の数にも、おもしろい系統関係が隠れています。
そんなこんなのシュールレアリスム的イメージを集めた美術館を、まずはスペーシャルでつくりました。
以下が、そのリンクです。
スペースに入ると、自動的にアバターを割り振ってくれますので、安心してお入りください。

https://spatial.io/s/Dian-Suan-Shu-Zi-Mei-Shu-Guan-_AB-631e8150af7533000179651b?share=4711146196612059288

電産数字美術館

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