サイニック理論について

サイニック理論は、オムロン株式会社の創業者である故・立石一真さんが、1970年に発表された未来予測理論です。
オムロンはこの理論をもとに発展した企業であり、近年、その驚くべき的中率に高い関心が集まっています。
言わば、立証された『未来への羅針盤』というわけです。

立石さんは、『科学』『技術』『社会』が相互に刺激しあって時代の変化をつくり出すことに着目し、この理論を完成させました。
『サイニック(SINIC)』という名称は、『 Seed-Innovation to Need-Impetus Cyclic Evolution/科学が技術の種となり、社会が技術にニーズを与える、円観的な技術革新の進化 』というフレーズの頭文字を取った造語です。

科学と技術、社会の関係性について、具体的な例を1つ挙げてみましょう。

17世紀中葉、アイザック・ニュートンは、太陽光がプリズムを通ると波長の違う(=色の違う)光に分かれることを発見しました。
その後、トーマス・ヤングが『人間は、赤・緑・青の3色を感知する器官だけを持っている』ことを見つけ出し、科学的な探求を深めます。
そうした成果を種として、Red・Green・Blueの3色で全色を再現するカラーモニター技術が開発されました。
やがて、量産されたカラーモニターによって、『情報化社会』が実現。

科学と技術と社会は、そうした有機的な関係性を持って時代を刻んでいきます。

以上のようなムーブメントを丹念に追いかけることで、サイニック理論は1973年までの人類の歴史を大きく7段階に分類しました。
加えて、以降の未来を4段階で予測。
結果として、過去と未来をあわせて11分類の社会状態が示されています。

▼ 11の時代区分に循環性のカーブを加えた図 ▼

オムロンでは、このサイニック理論をベースに、車の自動運転やインターネットによる情報共有、キャッシュレス決済等を的確に予測。
そのヴィジョンをベースに事業構想を行ったことで、大きな飛躍を果たしました。
当事者による証言は、オムロンのサイトに記載されています ▼▼▼

ところで、多くの未来予測理論が進化一辺倒になりがちなのに対して、サイニック理論では進歩と調和を統合した『らせん構造』を時間の基本モデルにしています。
新しさと懐かしさの複合。
上昇するらせん構造は『近代的な時間意識』を示す、最もロジカルな形態でもあります。
わたしたちの時間意識は『変化のおもしろさを好む上昇志向』『変わらない落ち着きを好む循環志向』の複合体だからです。

理論の大枠については、(オムロンを母体とする)ヒューマンルネッサンス研究所制作の紹介映像(2:49)も、あわせてご覧ください。

以上のサイニック理論に、時間意識の変遷と技術発展の歴史を重ねることによって、人類史を巨視的に捉えることが可能になります。
「何が起きているのか」がわかれば、「これからどうすればいいのか」も見えてくるわけです。


青い街では、経営実践研究会日本家業承継協会との協働で、上記のサイニック理論を自社で展開するための『メタ実践プログラム』をご提供しています。
詳しくは、以下のバナーをクリックして開かれるページをご覧ください。

また、サイニック理論に関する詳しいレクチャーや実践に際してのご相談は、以下の問い合わせフォームからお送りください。

メタバースの案内人/おじぞう

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