設定解説:AD 2056/AI パートナー

このページには、設定=時代背景に関する考えを記載しています。
年代の区分については、年表をご覧ください。

2023年は、ChatGPTをきっかけに、AIへの関心が一気に高まった年でした。
AI関連の技術進歩はめざましく、毎週あるいは毎日のように、ビックリする新サービスが登場しています。

一方、AIの暴走に懸念を呈しているイーロン・マスク氏は、脳とデジタル回路を直接つなげて、適正な活用に導く『ニューラリンク』という技術を開発しています。
人体に対する臨床試験の認可もおりたので、AI環境はさらに激変するはずです。

マスク氏のサービスは、当初、目が見えなくなった人の視覚機能を回復させるなど、もっぱら医療系で使われる予定ですが、やがて一般にも広く普及すると思われます。
それによってアドバンテージを得る人がでれば、競争原理が働くからです。

そして、それが国民全体のポテンシャルを上げる仕組みであれば、国家はその技術を普及させるものと思われます。
良い悪い/好き嫌いといった価値観とは関係なく、政治的な動きとして『促進法』のようなものができるのではないか、と。
トラスト・プロジェクトでは、その制定を2056年としました。

いずれにせよ、トラストプロジェクトでは、一連の動きを肯定的に捉え、人間が幸せになっていく未来を思い描きます。
なぜなら、世界は『自分がそうなると信じている』方向に変わっていくからです。
『機械が人間を支配する』ディストピア的な未来ではなく、『人間がAIと共に幸せになっていく』未来を想像しましょう。
AIによって知的な外縁が広がり、さまざまな可能性が開かれていく世界です。

具体的には、AIは何らかの物理的な形態を持ち、人間のパートナーになっていくことが予想されます。
現状、人間は端末越しにAIと接触していますが、AI自体が物体化した方が便利だからです。
また、そのAIとのやりとりを脳波で直接行えるのであれば、モニターやスピーカーなどのインターフェイスも必要ありません。
さらに言えば、決済機能や認証機能を搭載すれば、AIは各自固有の秘書や執事になってくれます。

では、AIはアンドロイドのような『人』型になっていくでしょうか?


これに関しては、人型のタイプもあれば、そうでないタイプも出てくると思います。
なぜなら、人型は魅力的ですが、移動に際しても2人分の交通費がかかなど、圧倒的な維持費が必要です。
つまり、人型AIパートナーは富裕層向けであり、一般に普及するのは、猫や犬、あるいは鳥などのペットタイプになると思われます。



もちろん、たとえ『促進法』ができても、脳とデジタル回路の直結を嫌がる人は存在するはずです。
そうした人たちは、モニターにパートナーを映し出すタイプを好むでしょう。
ただし、デジタル・デバイス然としたものではなく、扇子型や帽子型など、身近な小物になっていくと思います。

そうしたAIパートナーメーカーの多様な展開が、AD2056年のテーマです。

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