008:自分が最も大切なものを差し出す

良寛さんが子供たちに聞かせたとされる『月の兎』というお話があります。
お腹をすかせた老人のために、猿と狐は食べ物を探してきますが、何も見つけられなかった兎が自分の身体を焼いて、老人に供する物語りです。

このお話は、自己犠牲の美談として語られますが、初めて聞いた時には「ちょっとやり過ぎじゃないのかな・・・」と思ったものです。
すでに猿と狐が食べる物を老人にわたしているのですから、自分の命を落としてまで・・・というのは、度が過ぎる気がします。

ともあれ、『自分の一番大切なものを差し出す』という姿勢は、日本人の好むところと言えるでしょう。
程度の問題はあれ、お互いがそのようにふるまえば、なるほど大きな和ができそうです。

ところで、ある時、わたしもそうしたあり方を自分に照らしたことがありました。
小さい時から絵を描くことが好きで、長じて美大にまで行ったわたしは、何かにつけ『つくる』ことが好きでした。
今では、妻のおかげで、料理もそこにふくまれます。

つまり、わたしにとって一番楽しいのは『つくる』ことなんですね。
だったら、それを差し出すのが、好ましいあり方ではないだろうか?
そんな風に感じたのです。
『表現』という名のもとに、一番美味しいところを自分が食べて、残り物をお客様に差し出してはいないか? と。

まぁ、これはこれで、兎と同じく、ちょっと行き過ぎた考え方です。
料理のたとえで言えば、みんながみんなコックになりたいわけではなく、食べることだけを楽しみたい人もいます。
また、一番美味しいところを自分で食べるコックは、ほとんどいません 😊
とはいえ、一旦そのことをつきつめて考えてみたわけです。

『つくる楽しさ』を供することはできないだろうか? と。

実は、『トラスト・プロジェクト』には、その思いがこめられています。
大きな枠組みはわたしがつくりますが、それは言わばケーキの土台のようなもの。
クリームをどんな味にするか? どんな風に飾りつけるか? は、参加してくださる方にゆだねる企画です。

そう思って、いろいろ試行錯誤したのですが、実際には、なかなかうまくいききませんでした。
前述した通り、みんながみんなコックになりたいわけではないからです。
そもそも、コックになるには、かなり過酷な修行が必要ですよね 😅

ところが、AIの進化(中でも、画像生成AIの登場)は、事態を一変させました。
ほとんどの何の苦労もないまま、「なりたい」と思うだけで、一流のコック(=つまり、プロ級のイラストレーター)になれる環境になったからです。

原理的には、絵がうまくなりたければ、誰でもうまくなれます。
『絵を描くこと』は反射神経などとは関係ない穏やかな技術なので、練習を積み重ねればいいだけです。
問題は、もっぱら「それを身につけたい」と願う気持ちの強度と言えます。
しかし、画像生成AIは、その強度すら不要にしました。
使い方さえ覚えれば、一瞬です。
これ、やってみないと、もったいないですよね 😊

しかし、この変化に気づいている人は、まだけして多くはありません。
おそらく先頭を走っているのは、時代の寵児とも言える西野亮廣さんの『バンドザウルス』でしょう。


この軽やかさは、「さすがだなぁ」と思います。
正直、ちょっと悔しい 😊

西野さんの軽やかさに比べたら、わたしははるかに良寛さんよりです。
おじぞうだしね。
shit!

しかし、人にはそれぞれ得意な分野があり、向いているポジションがあります。
わたしの守備位置は、ビニウサさんが選んでくださった図に従えば、「カッコイイ」「アーティスティック」の角っこ。
その場所で、画像生成AIの楽しみをお伝えしていこうと思っています。

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現在、『トラスト・プロジェクト』の解説ページを、せっせと準備中です。
もうちょっと待ってね。


早く行きたいなら一人で行け
遠くへ行きたいならみんなで行け

みんなで行くには進め方が大切ですね 😊


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AIが描いた画像のサンプル ▼▼▼

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未来の警察。なんだけど、ちょっと古めかしい 😊
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未来の住宅。というか、砂漠の住居。暑そぉ〜。
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未来の宇宙服.『STAR WARS』的な感じですね。

007:多様性のカナメは寛容さ

人間は、誰でもそれぞれにオリジナルな特性を持っています。
つまり、みんなが自然に生きれば、その社会はおのずと多様な展開を見せるはずなんです。
そのことわりに一旦目をつぶり、何かを『正しい』とするのは、あくまで一時的な取り決めのはずですが、往々にして取り決めは絶対的になりがちです。
結果、わたしたちの多くが『生きにくさ』を感じます。

そもそも『違っている』ことが当たり前になれば、正しさの強要は起こりません。
が、なかなかそうはいかず・・・
特に、日本は良くも悪くも『みんな同じ』を好んできたので、違いに対して神経質なんですよね。

ともあれ、時代は大きく変わりました。
世界経済のメインストリームは、大量生産をめざした工業社会から、ユニークなあり方を良しとする情報社会になっています。
これ、真逆と言ってもいいくらい、大きなルールチェンジですよね。
ヒットを打ったら一塁に走ることになっていたルールが、三塁側から走ることになるくらいの変化です。

別の切り口で言えば、戦争による兵器の消費を最大のイベントにした20世紀から、持続可能性を探る21世紀へのシフト。
正しさのぶつかりあいが戦争だとすれば、知的な冒険が好まれる時代になったと言えるでしょう。

ちなみに、『正』という漢字は、もともとお城(一)の前で(止)まっている軍隊を表した記号です。
言わば、軍事用語だったんですね。
道理で、厳しいはずです 😊

わたしはパラダイムシフトのかなめになるのは、『寛容さ』ではないかと思っています。

他人が自分と違っていても、「そういう考え方もあるよね」「自分が同じ境遇だったら、そう思うかも」と捉えられる想像力。
あるいは、自分がみんなと違っていても、無理やりねじ曲げない大らかさ。

それがあれば、世界は今より優しい顔を見せてくれるのではないでしょうか。


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防火服。宇宙服の素材や機能がフィードバックされている設定です。
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未来の宇宙服。個人的には、むしろ髪型が気になります 😊
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未来の建造物。ホテルの吹き抜けって感じですね。

006:AIと人間がつながる未来

先日、イーロン・マスク氏のニューラリンク社が、「米食品医薬品局(FDA)から臨床試験(治験)を開始する承認を得た」と発表しました。


簡単に言えば、脳にチップを埋め込んで人間とコンピューターを直接つなげる取り組みですが、その人体試験が認可されたというニュースです。
まさに、『攻殻機動隊』の世界ですね 😊


イーロン・マスク氏は、ことをガンガン進める人なので、AIに関しても積極的なスタンスと思いきや、そこは非常に懐疑的なんですね。
むしろ「AIの暴走を止めるべきだ」という見解です。

ですから、上記の活動にしても、その真意は「AIと人間を敵対させるのではなく、善い形でつなげたい」という思い。
ましてや、人間の側をコントロールしようとする意図はありません。

いずれにせよ、脳にチップを埋め込むことへの抵抗はかなり高いはずですが、一旦動き出せば、加速度的に広がると思います。
誰かが、その恩恵を受けることになれば、一種の競争原理が働くからです。
善い・悪いではなく、不可逆的な進歩になっていくでしょう。

『トラスト・プロジェクト』は、人間の歴史が続くことを想像する企画なので、当然この動きも織り込んでいきます。

たとえば、わたしはいずれ、AIはデバイスではなく、実態的なものになるだろうと考えています。
画面越しに秘書がいるのではなく、物理的に秘書がいてくれる感じです。
そして、その秘書は人間の姿じゃなくてもいいと考えています。

むしろ、人間型にしてしまうと、移動の時などに一人分余計に運賃がかかります。
それよりも、肩に乗る鳥とか、一緒に歩いてくれる犬や猫などの形状になっていくのではないでしょうか。
それらを『トラスト・プロジェクト』では『パートナー』と呼びます。

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鳥型パートナー。星新一さんの『ボッコちゃん』の世界ですね。


もちろん、上記の運賃問題などをおしても、「人間型のパートナーがいい」という人も出てくるはずです。
そうなると、パートナー同士を闘わせる競技とかも行われるんじゃないでしょうか。
こちらは『リアル・スティール』の世界です。


格闘技を嫌がる人もいるはずですが、これまた、善い・悪いではないと思います。
むしろ「人間同士が傷つけあうよりも健全」と感じる人もいるはずです。

『トラスト・プロジェクト』の根幹はNFTですが、こうした議論を楽しくする場も設けていく予定。


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空飛ぶタクシー。これはもうすぐ実用化されますね。
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未来の宇宙服。質感が『STAR WARS』のストームトルーパーっぽい 😊
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未来の宇宙服。と言っても、これも近未来な感じですね。

005:殺したいのか、生かしたいのか

昔、伊集院光さんが「自分もタバコを吸っていたので、禁煙に成功したからといって、鬼の首を取ったように、タバコを吸う人を悪く言いたくない」というお話をされていました。

わたしも同じ感覚です。
タバコが身体に悪いことは誰でも知っていますから、やめられない人には、やめられない理由があるのだと思います。
そこにあるのは、むしろ痛みですね。
実際、わたし自身も、20代の頃には1日1箱半くらい吸っていました。
自分がやめたからと言って、吸っている人をあからさまに悪くいいたくない由縁です。


そして、同じような嗜好品に、『SF戦争もの』があります。
たとえば、そのものズバリ『STARA WARS』『宇宙の戦争』
あるいは、『宇宙戦艦ヤマト』にしても『機動戦士ガンダム』にしても、実態は戦争を舞台にしたヒーロー活劇です。
血が飛び散るシーンはほとんど出てきませんが、やっていることは「殺すか・殺されるか」
本来、褒められたものではありません。

とはいえ、それらに心躍らせた過去は事実ですし、今でも全面的に嫌いになったわけではありません。
ただ、タバコをやめた時のような感じで、「もういいかな・・・」と思うのです。

一方、同じSFでも、星野之宣さんの『ブルーシティー』は、殺しあいではなく、生きることをテーマにしたSFマンガでした。
最終的には、これまた戦争の予感をはらんだ終わり方をしますが、全編を通したテーマは『過酷な状況を生き延びていく人類』
コロナ禍の閉塞感を、半世紀近く前に先取りした作品です。

このマンガを掲載していた『週刊少年ジャンプ』の懐の大きさを思います 😊


というわけで、現在準備中の『トラスト・プロジェクト』は、人が生き延びることをテーマにしたSF企画です。

『思考が現実化する』のであれば、幸せに生きられる未来を思い描いた方がいいですよね。


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未来の宇宙服。これを手描きすることを思うと、クラクラします 😊
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未来の宇宙ポッド。宇宙船と宇宙ステーションを結ぶ、バスみたいな乗り物です。
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サイボーグ。首のあたりが、それっぽいですね。

004:AIとNFTが「未来の技術」である理由

『トラスト・プロジェクト』の最大テーマは『多様性』ですが、それを表現しようとすると、どうしても個人の発想や嗜好が一種の『壁』として立ち上がってきます。
善い悪いではなく、人間にはそれぞれに思考の枠組みがあり、その限界を超えることは簡単ではないからです。

では、どうするか?

可能性と楽しみの両方にひらかれているのは、『協働』です。
つまり、自分以外の人の知恵を借りること。
『三人寄れば文殊の知恵』ですね 😊

ちなみに、『三人寄れば』の部分は単なる足し算ではなく、指数関数(1X
2X2=4)で考えるとしっくりきます。
つまり、三人寄れば4倍、四人寄れば8倍の賢さです。

そして、お互いを尊重し、出てきたアイデアを誰もが使えるようにすれば、自由な発想は一気に羽ばたきます。
そこで大切になってくるのは、『信頼関係』
お互いの気持ちや利益を傷つけない安心感こそ、想像力の翼です。
『TRUST』という名称には、そうした活動への思いをこめました。

とはいえ、一方で、意見の対立があった場合の調整手段や、権利の明確化も大切です。
すべてを気持ちにゆだねるオペレーションは、イメージとしては美しいのですが、往々にして空中分解に行き着きます。

四半世紀前に『トラスト・プロジェクト』の基本構想を考えつき、何度トライしてもなかなか形にできなかったのは、そこのところのうまい調整方法が見つからなかったです。

しかし、今、わたしたちは『NFT』という仕組みを手にいれました。

NFTを使えば、高い自由度をもって活動しながら、最重要の権利が誰にあるのかを明確にできます。

具体的には、『トラスト・プロジェクト』の基本3原則の1つ『すべての物にはメーカーがある』をNFTによって担保します。
メーカーロゴをNFT化し、その持ち主(=メタオーナー)が最終決定権を持つ仕組みです。
※ 基本3原則についてはこちらの記事をご覧ください ▼▼▼


そして、『トラスト・プロジェクト』をなかなか動かせなかったもう1つの理由は、画像化の困難さでした。
未来の世界がどうなるかを視覚化するには、既成概念にとらわれない想像力とかなりの画力が必要になります。

趣旨に賛同いただけたとしても、参加者全員にそれを求めるハードルの高さたるや、棒高跳びなみでした 😊

しかし、今、わたしたちは『画像生成AI』という相棒を手にいれました。

特に美術系の勉強をしていなくても、使い方さえマスターすれば、指示をコピペするだけでハイクオリティーな画像が生み出せます。
※ 現時点でのわたしのオススメは、Leonardo.ai


あらためて書きます。
AIとNFTは、比喩的な意味でだけ『未来の技術』なのではありません。

幸せな未来のヴィジョンを形にでき、それを使って未来につながる経済をまわせるからこそ『未来の技術』なのです。


早く行きたいなら一人で行け
遠くへ行きたいならみんなで行け

みんなで行くには進め方が大切ですね 😊


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未来の住宅。きっと、ゆっくりまわるのでしょう。
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未来のアクセサリー。光っています。
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未来のオフロードカー。どこから乗るのか・・・