21:彼らは親切なのか?/NFTの裏道

やや意味深なタイトルですが、結論から先に言うと、あまり『親切』ではありませんでした(笑)

メタプレックスのコレクションをつくるためのトランザクションがどうしても通らなくて困ったわけですが、相談できる当てもなく・・・
ひとまず、ウォレットであるファントムのサポートにメールをしてみました。
すると、すぐに親身な文面の返事が来るではないですか!
「なんて親切なんだろう」と思いました。
そして、詳しく事情が知りたいというので、どこでどうなったかのレポートをつくってPDfで送付。
「事情はわかったから、チームに投げてみる」と言ってくれたので、すぐに解決すると思ったわけです。
何より、とても心強かったんですね。

が、それから2日経ち、3日経ち・・・
1週間経っても音沙汰がないので、連絡をしてみることにしました。
難しい問題だったのかもしれませんが、その時頼れるところは彼ら以外に思い浮かばなかったからです。
「どんな感じですか?」とメールしてみたところ、「けっこう時間がかかりそう」との短い一文。
「あぁ〜っ。やる気ないなぁ・・・こりゃ」と感じました。
そういう熱量って伝わりますよね。
実際、この問題は最終的には解決したのですが、わかる人が見ればすぐにわかるポイントでした。
要するに、チームになど投げてはおらず、窓口の愛想だけという感じだったのです(苦笑)


ともあれ、まったくサポートの窓口を設けていないサービスもありますから、コンタクトの余地があるだけ良心的なのかもしれません。
当のメタプレックスは、そうでした。
質問できる窓口がないのです。

仕方なく、メタプレックスのディスコート(=公式掲示板)に質問を上げてみました。
しかし、そっちはそっちで、フィッシング詐欺師が『親切に』近寄ってくる始末。
サポートになりすまして、シークレットフレーズを聞き出そうとする、とんでもない展開でした。
このあたりの詳しい顛末はnoteにまとめたので、ご興味ある方は、こちらの記事をお読みください ▼▼▼

https://note.com/k_sugioka/n/n6e99bd89136e

20:本格的などんづまり/NFTの裏道

今後も、いろいろな面倒や困難が出てくることは容易に予想されますが、作品の販売準備で最も苦しんだのは、これからつづる『コレクションの作成/証明』でした。
と、一旦過去形で書きましたが、2022年9月25日現在、いまだ進行形でもがいています。
ようやく少し見通しが出てきましたが、一時は本当にどうしていいかわからず、自分で自分を鼓舞する日々でした。

ざっくりまとめると、個々の作品をブロックチェーンに登録するのとは別に、作品群全体を作者にひもづけて証明することを求められるのです。
『登録』という意味では、個々の作品だけで済みそうなものですが、残念ながらNFTアートの世界には詐欺が横行しています。
『本物かどうかを確認するには、作者の作品群に入っているかどうかを見れば早い』という仕組みなんですね。

もちろん、わたしはわたし自身の作品を扱うだけなので、内容的には何らやましいことはありませんでしたが、ともかくいろんな障壁にぶち当たりました。
アプローチしていたのは、マジックエデンというマーケット・プレイスで、そこではメタプレックス(というサービス)で、コレクションの作成/証明をしなさい』と指示されます。
そのメタプレックスのコレクション作成に、四苦八苦したのです。

操作的には、難しいことではありませんでした。
タイトルや簡単な解説を入力し、ロゴのデータをアップする程度。
あとは、作品と同じようにミントをするだけです。
しかし、そのミントが必ずエラーになってしまいます。
少し詳しく書くと、作品のミントの場合は、ウォレットから支払いをする『トランザクション』は1回だけなのですが、コレクションの場合は2回のトランザクションを求められます。
その2回目が、どうしてもエラーになってしまうのです。

操作が簡単なだけに、間違っているところが思い当たりません。
また、特にエラーメッセージも出してくれないので、原因がまったく推測できないのです。
そこから、長いトンネルに入っていきました。

19:とにかく1,240個をつくってみた/NFTの裏道

メタプレックス(の中にある「オーラプレックス」というサービス)で無事にミントができることを確認して、本格的に作品制作に取り掛かりました。
その先にも『つまずくところがある』ことは予想されましたが、すべてを確認してから進み始めるのは、この場合には得策ではありません。
どこまで行っても、状況が『オールOK』になることはないからです。
また、本番だと思って挑まなければ、見えない光景(というか、問題)もあります。

そこで、予定していた1,240個の作品をコツコツつくり始めました。
進捗に使ったメモはこんな感じです。


作品の性質上、単調な制作作業に思えるはずですが、ゾロ目を見るのはやはり楽しく、独特な活動です。

ただし、扱っているのが数字なので、落語の『時そば』のようになることがあります。
実際にあったミスですが、表示している数字を確認しながら色を調整していたら、色の数値ではなく、表示の数字を入力してしまったり・・・
リストアップの時に、価格を表示の数字にしてしまったり・・・
まさに、『時そば』ですね 😊

いろんなことはありましたが、クローズドな環境で作品をつくることに関しては、それほど大きな『お困りごと』はおきませんでした。

18:ミントのテスト/NFTの裏道

作品をつくり込む前に、一度市場に上げるまでのテストをしてみることにしました。
というのも、何がどうなるのか、よくわかっていないので、1,240点をつくってみた後で、何かが「いや、こうじゃなかった」となるのは嫌だったからです。

そして、実際にミント(=ブロックチェーンへの登録)をしてみたのが、2022年の8月。
本シリーズ1話のタイミングになります。
つまり、この時点で振り返りから進行形にほぼ追いついた形です。


肝心のミントについては、メタプレックスというサイトの中にあるオーラプレックスというサービスを使いました。
アップしようとしているマーケット・プレイスはマジックエデンですが、マジックエデンでミントをするわけではなく、メタプレックスを使うよう誘導されたのです。

そもそも「何故、マジックエデンなのか?」と言えば、そこがソラナの主要なマーケットプレイスだから。
イーサリアムやポリゴンを使うのであれば、やはりオープンシーだったと思います。
このあたりの選択は、人によってそれぞれでしょうね。
情報収集も大切ですが、やはりご縁の連鎖だと思います。


なお、マジックエデンは、こちら ▼▼▼

https://magiceden.io/

MagicEden


メタプレックスは、こちらです ▼▼▼

https://www.metaplex.com/

Metaplex

17:市場に向けての工夫/NFTの裏道

さて、作品の具体的なヴィジュアルに関してです。

わたしは長い間、2つの数字が持つ形の関係性に惹かれてきました。
なにごとにつけ、バランスの取れた状態が好きなので、特に「00」「88」にグッときます。
実際の作品は、こんな感じです。

NFTアート


ただし、自分の好きな数字だけを提示するのは、これまたバランスを欠いています。
よって、1つのシリーズは「00」から「99」までの100個が1単位となりました。

一方、NFTアートの市場は肖像画の人気が高い世界です。
「そうじゃなければいけない」わけではありませんが、ここまで抽象度の高い作品はあまり見かけません。
将来的にはわかりませんが、「現状ではスルーされる可能性が高いだろうな」と思いました。


ところで、ものすごく極端に分けると、作品は「売れない(かもしれ)ないけれど、自分のこだわりが強いもの」「売れるけれど、自分のこだわりが少ないもの」に分かれます。
もちろん、その間にいろんな階層がありますし、「自分のこだわりを全面的に出して、売れる作品」もあるでしょう。
どのあたりに自分を位置づけるかは、善い悪いではなく、そこまで含めて作家の個性だと思います。

わたしの場合は、自分のこだわりをコアにしますが、それがそのままでは「おそらく売れないだろう」と感じます。
上記したような『2桁の数字の関係性』にウットリするような感性は、やっぱりちょっと特殊だと思うからです。
そのおもしろさを解説したり、共感を得るための努力もしますが、一方で『興味を持ってもらうための、わかりやすい工夫』も必要だと考えました。
NFTアート市場が肖像画中心の世界であるならば、その要素を加えるのが善いだろう、と。

そこで、各数字の印象にあわせて女の子の表情を描き、その顔を数字と重ねる形のビジュアルをつくりました。

NFTアート


加えて、それぞれ固有の背景色にすると、一気に組み合わせの数はふくらみます。

数字か顔かの2択、背景色の2択にそれぞれ100個の組み合わせると、作品群全体では1,600個になります。
ただし、顔同士の組み合わせは斜視や寄り目をつくりますし、口の形もずれて意図しない効果が出ていますため、顔同士はゾロ目に限定をします。
結果として、1,240個の作品が1シリーズとなりました。

NFTアート

この作品群に関するコンセプト美術館はこちらです ▼▼▼

https://spatial.io/s/Dian-Suan-Shu-Zi-Mei-Shu-Guan-_AB-631e8150af7533000179651b?share=4711146196612059288

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