ものごとはオンタイムではわかりにくい

敬愛する岡田斗司夫さんが「20代・30代は人生の伏線で、40代・50代になったら、その伏線が回収される」といった趣旨のことを言われていて、「なるほどなぁ」と思いました。

実際、わたし自身、20代・30代はわからないことが多くて、悩みが深かったと感じます。
ただし、じゃぁ、今いろんなことがわかっているかと言えば、40代・50代の謎は60代・70代で解かれるのでしょう。
要するに、現在進行形で起きていることって、わかりにくいんですよね。

昨日は、そのことを社会全体に見たわけですが、「個人についても同じだなぁ」と 😊

といったことを考えている頭の中には、森田公一さんの『青春時代』が流れています。


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最適化(される)社会から自律社会へ

サイニック理論では、2005年から2024年(つまり、今年まで)の期間を『最適化社会』と呼んでいます。
この定義はちょっと難しいんですよね。
「問題が山積みなのに、最適化って言えるの?」という指摘を受けます。

その点について、個人的には『最適化した社会』ではなく『最適化される社会』という受動態ではないか? と思っています。
つまり、自分が望んだ状態に最適化『する』というよりも、他者によって最適化『されてしまう』というニュアンスです。

YouTubeのオススメに代表されるフィルターバブルなどが、顕著な例。
フィルターバブルというのは、情報がアルゴリズムでしぼられることによって、考え方や価値観が『バブル』の中につつまれてしまう現象です。
好きなものを見せてくれる昨今のサービスは、どうしてもその状態につながります。

ちなみに、最近のわたしのYouTubeページには、『日本びいき』の動画がたくさん出てきます 😊

とか

とか 😊

以前は、この手の動画は『自画自賛』の沼に落ちてしまう感じがして、敬遠していましたが、いや、なんか、もう、みなさん見せ方がホントに達者で・・・ ❣️
最近は、素直に喜んでいます。

結果、その種の動画が流れてくる確率が上がるわけですが、大切なのは「その偏りを自分がどれくらい自覚かしているか?」
最適化社会の次に来るのは『自律社会』であり、その『自律』は指向と選択の自覚によって生まれます。
一旦は、否応なく最適化されつつも、その状態を俯瞰することが求められるわけです。

そのことわりは、わたしがもっとも愛する書籍の1冊『モダンの五つの顔』の一節を思い出させます。
曰く

キッチュは、公衆全体のもっとも表層的な美的探求、気まぐれを即座に満足させるべく意図されている。基本的に、キッチュの世界は、美的な見せかけ、自己欺瞞の世界である。【 しかし 】すでに示唆したように、キッチュの危険を誇張すべきではない。知られるかぎりのすべての芸術形態の「複製」を供給することで、キッチュは、本物への道を開いている(ときに、われわれが信じたがる以上に正確に)。
つまるところ、今日の世界では、だれもがキッチュから安全でないのだから、それは、十全に真正な美的経験という、つねに捉えがたい目標への必要な道筋と思われる。

マテイ・カリネスク著『モダンの五つの顔』

『キッチュ』というのは、本物とは異なる素材でつくられた、安易な模造品をさす美学用語です。
金属やプラスチックでつくられたギリシャ建築風の柱などが、代表例。
当初キッチュは侮蔑的な意味合いで使われていましたが、今では「気楽なかわいらしさ」くらいの感じになっていますし、わたしたちの生活はキッチュな物で満たされています。

その状態を過度に嘆くのではなく、当たり前になった環境として捉えた先に「本物に続く道も見つけられるだろう」と、カリネスク氏は希望をこめて説いているわけです。
その章は、次の一説で締めくくられます。

欺くものは欺かれ、みずからの愚かさを悟った愚か者は、賢明になるのだ。

マテイ・カリネスク著『モダンの五つの顔』

『無知の知』の自覚こそが、最適化社会から自律社会へのパラダイムシフトへの鍵と言えるでしょう 😊

そろっていることは美しく、違っていることはおもしろい

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長さと状態/寿命に関して

シンギュラリティーの予測で名高いレイ・カーツワイル博士が、2029年以降、「人類の寿命は、技術の進化で1年につき1年づつ延びていく」と発言しました。
結果として、「500歳まで生きられる可能性が出た」とのことで、その見出しをいろんなニュースで目にします。

ところで、これまでにも「論理的には、人は150歳まで生きられる」という説はありました。
細胞分裂の周期は約3年で、その回数の限界が50回程度だからです。
しかし、今回のカーツワイル氏の予測は、そうした自然の摂理にもとづくものではなく、科学が寿命を延ばす可能性について。
カーツワイル博士は人工知能の専門家なので、そちらサイドからの予測ですね。

ちなみに、カーツワイル博士のすごさ(特に早熟ぶり)はWikipediaの解説だけでも感じられます。
また、まさに寿命を延ばすテーマに関しては、『不老不死ビジネス』という本につまびらかです。

1960年12歳の時、コンピュータに触れ、以後夢中となり、統計分析のプログラムや作曲を行うようになる。高校生の時テレビ番組『I’ve Got a Secret』に登場し、コンピューターに作曲させた音楽を披露。同発明で、国際科学フェア第一位を受賞。

Wikipediaより

Amazon.co.jp: 不老不死ビジネス 神への挑戦 シリコンバレーの静かなる熱狂 電子書籍: チップ・ウォルター, 関谷 冬華: Kindleストア Amazon.co.jp: 不老不死ビジネス 神への挑戦 シリコンバレーの静かなる熱狂 電子書籍: チップ・ウォルター, www.amazon.co.jp

もちろん、ただ寿命が延びれば嬉しいわけではなく、そこにはやっぱり『健康に』という条件がつきますよね。
裏返して言えば、日々気持ちよく過ごせるのであれば、実は『長さ』はあまり関係ないのかもしれません。

かつては『人生五十年』と言われていたので、そこから考えればわたし(たち)は十分長く生きているわけですし。

あらためて、日々を『ご機嫌』に過ごしていきたいと思いました 😊

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宝物としての言葉

『宝物』って、人によってマチマチですよね。
宝石や時計が宝物だという人もいれば、家や車を大切にしている方もいらっしゃるでしょう。
あるいは、家族や友達といった人。
もしくは、理想や信念というように、形のない場合もあります。

そうした中、『本』という人も一定数いて、わたしはそこに属しています。
人も大切ですが、人って(わたしの中では)『宝物』という呼び方になりません。
たぶん『物』の部分がひっかかるんじゃないかな?

じゃぁ、あらためて「どんな本が宝物か?」と言うと・・・
特に漫画家:星野之宣さんと英文学者:高山宏さんの著作です。
値段にすると、全部で6〜7万円くらいでしょうか。
ずいぶんとお安い宝物です 😊

ともあれ、本来『宝物』はお金に換算することのできない、プライスレスな結晶。
それらの本は、何度も読み返したという意味では、膨大な時間とセットになっています。
人生とは『生きた時間』のことですから、それらは単なる紙とインクの束ではなく、『人生のタイムカプセル』とも言えるでしょう。

突き詰めていけば、たとえば『車』にしても、物の部分よりも経験やイメージが思いの源泉になっている場合もあります。
走ることの喜びや美しいデザイン、憧れの車種の歴史などにひかれているとすれば、車という物質はある種の記号です。
その場合、けっこう『本』に近いですよね。

さらに言えば、そうした思いを誰かに伝えようとすれば、当然『言葉』が必要になります。
そして、言葉は誰のものではないってところがいいですね。
それは、人類全体の宝物であり、誰も独占はできません 😊

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マスクの中で微笑む理由



花粉症に関してです。

わたしも以前はけっこう花粉に悩まされていたのですが、ここ数年はあまりひどくなっていません。
理由は、マスクです。
以前は面倒くさくてしていなかったのが、コロナ禍で否応なくそれをつける習慣がつき、それ以来、花粉症の症状がグッと軽くなりました。

災い転じて福をなす(というほど大げさでもなく)……
むしろ「だったら、最初からそうしてろよ」> 自分 という感じです。

ちなみに、コロナとも花粉症ともまったく関係ありませんが、わたしはできるだけマスクの中で微笑むようにしています。
小さなお子さんとすれ違った時や、笑っている人のポスターを目にした時など。
マスクなしでやるのは、若干危ない感じなので、これまたマスクの効能の1つと言えます 😊

「どうして微笑むことを意識しているのか?」というと、頬の筋肉は使わないと衰えるからです。
高齢の方が表情にとぼしくなるのは、感受性が鈍るからではなく、顔の筋肉が衰えるからなのだとか。
そして、筋肉は使わないと衰えます。

マスクをしていると、表情をつくる必要自体が薄くなりますから、これ、意識した方がいいことだなぁ、と。
そんな風に考えた結果です。

なお、『笑う門には福来る』「幸せだから笑う」のではなく「笑っているから幸せになれる」という意味ですね。
まわりの現象は自分が発する波長に共鳴して起きますから、笑っている人のまわりでは笑えること(=幸せなこと)が増える道理。
『辛い時ほど笑った方がいい』というのも、同じ原理です。

というわけで、マスクをしている時こそ笑いましょう 😊

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